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サントリーホール

サントリーホールの二日目に行ってきました。

六本木一丁目の駅をのぼると、満開の桜が咲いていた。

今年はじめて見る桜。
ライトアップはされていないけれど、淡いピンクの花びらが輝いていた。

ホールへと向かう人の波。
久しぶりのイベントに心が躍る。

そう、きのう、あの場所に集まった人のほとんどが、
震災以来、久しぶりのハレの場だったと思う。

毎日続く余震におびえ、目に見えない放射能の恐怖におののき、
店頭から水や米、トイレットペーパーが消えるという非常事態が続き、
会社と家の往復はしても、計画停電で外出や外食をひかえてきた人が多いはず。

サントリーホールのゴージャスな館内に進むと、
非日常空間なのに、なぜかホッとする。

ほんの少し、現実を忘れることができるからかもしれない。

館内放送で、まだ余震が続いているので、ライブ中に揺れることがあるかもしれないが、
あわてて席を立たないように、との注意事項。
ホールは耐震構造にすぐれ、震度7でも大丈夫とのこと。

それなら、安心。ライブに集中しよう。

ステージを360度囲むようなすり鉢型のホール。
ストリングスの方々が並び、ゲンちゃんとキタローさんが登場し、
おもむろにまさやんが出てきた。

柄シャツに、きちんと感のあるデニム、先のとんがった茶色の革靴。

いつもより、ややフォーマルな装い。

あじさい からスタート。
そのあとのセットリストを、実はちゃんと覚えていない。
星に願いを、僕のオンリーワン…、あとは…。
虚無感がただよう「追憶」が身に沁みた。

アンコールで僕ここ。

全体的に明るめの曲が多く、サントリーホールでスタンディングというのも、
珍しいのではなかろうか。

初日ライブに行った知り合いから、「素晴らしかった」という前評判を
聞いていたけれど、本当に時間があっという間にすぎ、楽しすぎた。


まさやんも言ってたけれど、お客さんのパワーやエネルギーがすごかった。

知らず知らずのうちに溜め込んでいた想いを、昨日のライブで放出したのだと思う。

久しぶりに明るい笑顔に包まれている空間だった。

できることなら、終わらずこのまま、この空間にいたかった。
鬱々とした気持ちが発散でき、明日から前向きにがんばろうって思えた。

今のわたしたちには、絶対にこういう時間が必要だと感じた。

感受性や精神力は人それぞれだけれども、
よほど鈍感な人ではない限り、心身ともにかなりのダメージを受けている。

わたしのまわりでも、「心と体はつながっているよね…」という話が
よく出てきた。

不安が募ると、カラダに不調が出てくる。
体調が優れないと、気持ちも落ち込む。

この悪循環にはまってしまう1ヶ月だった。

ご年配の方と話をしていても、「今まで生きてきて経験したことのない恐怖」と
語る人が多い。

もちろん、東北の被災された方々と比べたら、東京に住む私たちの経験は微々たる
ものかもしれない。

それでも、かつてないほどの生命の危機におそわれたと感じた人は多いように思う。

生き方や価値観がガラリと変わった…という人もいる。

大げさではなく、わたしも、今までの生き方とこれからは、何かが変わると感じている。

ライブが終わったあと、友達と久しぶりの外食をした。

いつもだったら、細かい感想を言い合うけれど、きのうはただ、
「楽しかったね~」と言い合った。


桜を愛でて、その美しさにしばし見とれること。
好きな音楽に包まれて、幸せを感じること。
心の通じ合う友達とご飯を食べながらおしゃべりすること。

この時期だからと、自粛することなんてないと思う。

自分が元気じゃないと、何もできない。

楽しい一夜を届けてくれたまさやんをはじめ、
みなさまに心から感謝したいです。

そしていつか、東北ツアーができる日がくることを
祈っています。
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Author:cherin
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